Translate »
  • Chinese(Simplified)
  • English
  • German
  • Italian
  • Korean
  • Russian
  • Thai
特集記事
編集部が取材した記事を楽しむ事が出来ます。

【林道ツーリング】静岡県/土肥中央林道他

2015.03.13

1502-mag-01 のコピー冬場の林道は冬季閉鎖が多く、走れるコースが限られてしまう。
スノーアタックならば候補は多くなるが、狙いは普通のツーリングである。
東京近郊でこの時期に走れる林道は、静岡県と千葉県のどちらかだ。
今回は林道の距離の長さと冬の味覚を重視して静岡県をチョイス。
西伊豆で景色の良い林道と新鮮な海の幸を堪能してきたのだ!

冬に残していた伊豆

四駆好きであれば今の時期の遊びは『スノーアタック』が人気メニュー。牽引ロープやスノーチェーン、サンドラダー、ハンドウインチ、スコップなど各種レスキューアイテムを積み込み、数台の仲間達と雪山へGO! ワダチのない新雪を走るのはこの上ない快感であり、スタックした車両のレスキュー作業もまた楽し。雪合戦を楽しむ子供のように、寒さを忘れるくらいに熱狂できるオトナの遊びだ。
冬場の林道ツーリングだから今回はスノーアタック…と行きたいところだが、本コーナーがテーマとしているのは『ビギナーでも楽しめる林道旅』。そもそも単独行なので、スノーアタックは無謀。だから敢えて雪のない林道を求めたのである。

冬でも積雪のない林道は都内からだと千葉県か静岡県になる。さてどちらにしようか…なんて今回は迷うことはない。ちょうど1年前に伊豆の林道を走った時ふたつのコースを設定し、そのひとつを次の冬すなわち今冬に残しておいたのだ。

その林道は西伊豆にある『土肥中央林道』と『林道上池線』の2本。同じルート上で繋がっており、合計で約11kmのダートランを楽しむことができる。十分な距離だし、景色も期待できるとのこと。そして宿は土肥温泉にある民宿『松屋』を選んだ。西伊豆に泊まるならホテルではなく民宿を選ぶのが旅上手の証。何故か? 新鮮かつ豪華な海鮮料理をリーズナブルに堪能できるからだ。

役所に電話して林道は2本ともに走れることを確認。天気が良ければ今回の旅も100%以上満足すること間違いなし!

駿河湾を一望して気分爽快

『土肥中央林道』と『林道上池線』は国道136号線からアクセスする。カーナビにも載っているハズだから迷うことはないだろう。最初にアプローチするのは『土肥中央林道』だ。3kmほど舗装路を走ったところで1kmに満たないダートとなり、また舗装路に切り替わる。それを1kmほど走ると3.5kmのダートが続く。積雪はないがさすがに気温は低く、北側斜面では山肌から流れ出す水が凍てついている。自然が作り出した氷の芸術がいくつもあったので、休憩がてらそれらをしばし楽しむことに。空気やひんやりと冷たいが澄み渡っていて心地よい。とは言うものの、さすがに5分も外にいると体が冷えてきた。コーヒーを湧かして暖まろう! と思ったが、うっかりと積み忘れてきた…。仕方ない、先を目指そう。

1502-mag-02 のコピー 暖かいと言われる伊豆だが、さすがに冬場だと夜間はマイナス気温となる。山の北側斜面に流れる湧き水を被った木々が凍てついていた。

 

 木々の葉が散っていることもあるが、視界が明るくとても清々しい。伊豆ならではの固い路面をゆっくりと走ったが、眺望ポイントがなく結局1回しか休憩しなかったので、3.5kmをすぐに走り終えてしまった。次の『林道上池線』は距離が約2倍で、景観も楽しめるので期待しよう。

1502-mag-03 のコピー葉が枯れ落ちた木々と落石が荒涼とした雰囲気を醸し出している。このワイルドな感じが林道ツーリングの醍醐味のひとつなのだ。

 

 近くの山々に囲まれていたが、しばらく走ると急に右側の視界が開けてきた。そして広場があったので乗り入れると、目の前に駿河湾が広がっているではないか! 実に見事な景観である。以前は林業の作業場だったのか、広大なスペースで休憩するに最適な場所だ。今度は暖かい季節に訪れて、ランチorティータイムを楽しみたいものである。それにしても晴れて良かった〜。まぁ筆者と同行の山岡カメラマンはふたりして晴れ男なのでいつものことだけどね。

1502-mag-04 のコピー切り通しの法面は岩盤がむき出し状態のまま。ガードレールが少なく、コンクリートの壁をほとんど見かけないのが伊豆の林道の魅力。

 

1502-mag-05 のコピー土の色が明らかに違うので、崖崩れ発生場所であることがハッキリと分かる。こういう所は落石や崖崩れに注意しながら素早く抜けよう。

 

海の幸と温泉三昧!

 2本の林道を走り終えたのは、お昼を少し過ぎた頃。昼食をとる店は特に考えていなかったので、走りながら自分達の第六感を信じて探すことにした。北上するとしばらくは町がないので海岸線沿いを南下する。そして宇久須に入ると『こあじ鮨』なる看板が目に入った。「鮨か〜。たまには昼食に鮨なんていいかも!」とふたりの意見が一致したので鮨に決定! 

 『こあじ鮨』はその名の通り『こあじ』をネタにした鮨。あまり聞き慣れないが、いつからか西伊豆の名物のひとつになっているとか。その元祖こそ我々が入った『八起』(やおき)であった。新鮮なアジの上に大葉と葱、生姜が乗せられており、シャリには柿の葉エキスやハチミツが混ぜられているのが特徴。アジの臭みが全く感じられないので、生ものが苦手な人でも食べられるだろう。別メニューとして『かさご汁』を頼んだが、これも非常に美味。やばい! 豪華な夕食を前にやや食べ過ぎたか? 

1502-mag-06 のコピー西伊豆の名物となっている『こあじ鮨』。訪れたのは元祖を謳う『八起』(やおき)で、地魚とのセットを食した。味、食感ともにGOOD!

静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須669-1 TEL. 0558-55-0598

 

 今回の宿泊先『松屋』は山岡カメラマンがチョイスした宿。夕食は西伊豆ならではの新鮮な海鮮料理だが、オリジナルの『サザエの釜飯』に惹かれたという。確かに刺身はどこでも食べられるが『サザエの釜飯』は珍しいから期待が高まる。さらに露天ではないが温泉は源泉かけ流しで24時間入浴可能。もちろん貸し切りタイプなので、のんびりと浸かることができる。海や港まで歩いてすぐというロケーションもイイ。

 そんな松屋の夕食だが、想像以上に豪華! 刺身の盛り合わせにかさごの煮付け、カレイの唐揚げ、サザエの壺焼き、マグロのカマ焼き、酢の物、アワビの踊り焼き、サザエの釜飯、味噌汁、そしてデザート(他にも何かあったかも?)というフルコースだ。「さすがに全部は食えないよ〜」と思ったが、あまりの美味さに気が付いたら完食! やっぱ新鮮な魚介類は最高に美味いわ !! まぁ、お腹イッパイでその後は1時間動けなかったが(笑)。

1502-mag-07 のコピー『八起』では鮨の他に名物の『かさご汁』を注文。丸々1匹入った贅沢な味噌汁で、カサゴがいい出汁となっている。

1502-mag-08 のコピー厳選した良質な素材のみを使ったスィーツ&カフェ『サトウヤ』の自家製ケーキ。焼き菓子や生菓子の種類が豊富でとっても美味!

静岡県賀茂郡西伊豆町仁科257-2 TEL. 0558-52-3108

 

1502-mag-09 のコピー水飴を使った昔ながらの飴を製造販売している『飴元 菊水』。店内にはハッカ飴やカツオ節入りのニッキ飴など数十種類の飴が並んでいる。

静岡県賀茂郡西伊豆町仁科802-4 TEL. 0120-27-0925

 

1502-mag-10 のコピー『松屋』の夕食メニューのひとつ『季節の魚の刺身』。新鮮なネタばかりで歯ごたえがよく、脂がのっていて非常に美味い!

http://isoryourinoyado-matsuya.com/

 

1502-mag-11 のコピーアワビの踊り焼き。ふっくら柔らかな食感で、口に含むと優しい磯の香りが広がる。酒好きならずとも堪えられない一品だ。

 

1502-mag-12 のコピー松屋オリジナルの『サザエの釜飯』。サザエの他にシメジやエノキ、ニンジンなどが入っていて、とても奥深い味が楽しめる。思い出すと食べたくなる。

 

 

 もう心残りはない! と思ったけど、できれば露天風呂に入りたい。2日目の予定は特になかったので、露天風呂に浸かってから帰ろう。さてどこに行こうか? と地図を見ようとした矢先「そこの港に公共の露天風呂があったハズ」と山岡カメラマン。少し前にバイクツーリングで来た時、入らなかったけど地図で確認したのを覚えているという。もし営業していなかったとしても帰路にはいくつかの露天風呂がある。とりあえず港に向かったら『弁天の湯』なる公共温泉を発見。時計を見たら10時ジャストで、営業時間は10時から。「貸し切りじゃん」なんて思っていたらすでに先客がふたり。ん? これって明らかなフライングじゃね? まぁこうやって地元の人達に愛されているから存在している温泉なので、部外者の我々はありがたく入らせていただいた。残念ながら露天はいわゆる半露天だったが、朝風呂の気持ちよさにそんなのはもうどうでもイイこと。何とも贅沢なひと時を過ごしたのであった。

 

 

 

1502-mag-13 のコピー

土肥港のすぐ近くにある『弁天の湯』。露天風呂は岩風呂と石風呂があり、不定期で男湯・女湯が切り替わる。内湯はやや温度が高い。

静岡県伊豆市土肥61-3 TEL. 0558-98-1807

 

 

 

文章:内田 靖/写真:山岡和正

取材協力:アピオ